「新卒+特別なスキルなし+でも海外で就職したい」
こんにちは、ゆみこです。
2018年3月に日本の大学を卒業して、7月からエストニアにあるスタートアップで働き始めました。そして2ヶ月で辞めた後、また12月から他のエストニア企業で働いています。(初めて読んでくださってる方向けの説明です!)
今回は、日本にいながら、エストニアのスタートアップからオファーをもらったやり方について書こうと思います。
特に、新卒だけど海外就職したいと思ってる人・特にスキルと言えるものが今はない人に参考になればいいなと思っています。
なぜかというと、自分が大学生の時に、新卒で海外に就職したいと周りの人に相談した時に、「新卒では無理だよ」と言われたり、ネットで探しても新卒で海外就職した人の話があまりでてこなかったからです。
(新卒で海外フリーランスになったベルリン在住のwasabiさんのブログが唯一出てきたくらいでした。)
あと、わたしには海外の会社で必要とされるようなスキルがこれといってありませんでした。
卒業した学部は「アメリカ科」だし、卒論で書いたテーマは人種差別だし……。海外就職で武器になるようなプログラミングスキルとかは全く無く。(今もプログラミングはできない)
それでも諦めきれなかったのと、日本の就活シーズン終わってたこともあり、卒業後もエストニア就活を続けました。結果的に、3社からオファーをもらいました。(って書くとなんか凄そうですが、実際は別に凄くないです)
そこで試した就活方法について書きます。エストニアだけでなく、他国の就活でも使えると思います!
あ、「2ヶ月で辞めてる人に就活の仕方とか教わりたくないわ!」って反論がありそうなんですが、今の会社(今の所、結構いい会社)もほとんど同じ方法で見つけたので、就活のやり方自体は問題なかったと思います。
(むしろ問題はオファーをもらった後の選び方だったかと…。まあまずはオファーをもらうことからだと思うので、選び方はまた今度。)
※国によっては外国人の就労が難しいところもあるので、そこら辺の詳しい条件は各自で調べた方がいいです! エストニアはヨーロッパの中でも外国人が働くことにウェルカムな国なので、私の場合よりももっと難しいところもあると思います。
結論、LinkedInが一番使えた。
後述するように、エストニア就活では、主に人頼り・facebook・LinkedInの3つの方法を使っていたのですが、(それプラスjobbaticalと、エストニア現地の就職サイトcv.ee)LinkedInが私の場合は、一番就職先の候補を見つけやすかったです。
「LinkedInって何?」って方に雑に説明すると、世界の求人が集まったプラットフォームです。ユーザーはプロフィールを登録できるので、他の人のキャリアを見ることもできます。日本でいうと、eightみたいな感じ!
LinkedInに登録して求人出してるってことは、ある程度しっかりした会社かなと思います。
あと、LinkedInはやっぱり求人サイトとしてかなりメジャーなので、利用している企業が多いから求人数も他のサイトと比べると多いと思います。
– LinkedInでの便利な機能 : 国・都市設定変えられる
これは、自分で見つけたんじゃなくて、卒業後バイトしていた先の会社の人が「エストニアで就職したいなら、LinkedInの場所をエストニアで設定すればいいんじゃない?」と言ってくれたおかげで見つけました。(私:「ナイスアイディア〜!」)
①サーチのところから、②Jobsを選ぶ。
③そうすると、こんな画面が出てきます。
何もいじってなければ、この時点では場所が「日本」になっているはずです。
④そこを、自分の行きたい国・都市に変えます。(わたしの場合はエストニア)

ドイツとか大国の場合は国よりも都市を入れた方がいいかも。出てきすぎるから。
⑤求人が出てきます。
でも、自分にあった求人がこれだと見つかりづらい。特に、エンジニア系の仕事がエストニアは多くて、「自分が応募できるのないよ〜〜〜」と思うわけです。
– 日本語という奥義を繰り出す。
プログラミングもできねぇ、キャリアもねぇ。
そんな時に、「これなら応募できる!」と見つけたのが、日本語スキルを必要とする求人です。
アメリカやカナダなど日本人が多い国だと日本語が必要な仕事の競争率は高いのかもしれませんが、エストニアなどのマイナーな国になると、ぐっと競争率は落ちます。
「日本語しか使わない仕事なんていやだよ〜〜」っていう人もいるかもしれませんが、実際の仕事で日本語しか使わないってことはあり得ないと思います。同僚がみんな日本人とかでなければ。
最初会社に入って、そこから自分ができることを増やしていくのも手だと思うので、まずは自分の日本語スキルを使って、就職してみるのもアリだと私は個人的に思ってます!
前置きが長くなりましたが、日本語を必要とする求人を見つけ方は、こうです。(こうですって言うほどのものでもないんですが、単純すぎて)
⑥search jobsのところに、「Japanese」を入れて検索する。
⑦日本語スキルが必要な求人が出てくる。
エストニアでは現時点で2個、日本語必要な求人出て来ました。
「少なっ」て思うかもしれないけど、まずこれに応募する人もすごく限られているはずなので(英語と日本語できる。かつ、エストニアで働きたい人。=そんなにいない)、応募したら意外といけると思います。
– 新しい求人が出たらお知らせしてくれるアラート機能を使う。
LinkedInで便利なのは、アラート機能。エストニアで、「japanese」に関連する求人が出たら、メールでお知らせしてくれます。
アラート機能の設定の仕方
⑧Job alertをoffからonにする。

これをonにする。
⑨通知の頻度、DailyかWeeklyかとか選ぶ。
⑩Onになってる。

これであとは新求人のお知らせを待つ。
わたしがエストニア就活してた時は、LinkedIn経由で応募して、2社オファーもらいました。
残りの1社はと言うと、Facebook経由です。
Facebookで、”隠れた”海外現地求人を探す。
求人に特化したLinkedInと違って、Facebookで就活するのはまだ珍しいかもしれません。が、意外とFacebookも使えます。
– 行きたい国・都市のFacebookグループに入る
例えばエストニアのタリンには、「Expat Jobs in Tallinn」というクローズドなFacebookグループがあります。
(申請を出せば、大抵入れます。)
ここで、LinkedInでは出ていない求人が見つかることがあります。
また、自分からも投稿できるので、自己紹介を載せて、直接求職アピールすることもできます。
こういったFacebookグループは、エストニアに限ったことではないです。
例えば、ポーランドのワルシャワや、アメリカのサンフランシスコ、ドイツのベルリンでも似たようなページを見つけました。

「berlin jobs」で検索して出てきたグループたち。
– Facebookグループで見つかる求人は、スタートアップが多めかも
LinkedInと比較すると、Facebookグループで投稿されている求人は、スタートアップのものが多い印象です。LinkedInで見つかる企業よりも、もっとラフというか。
LinkedInで見つかる企業は、人事がLinkedInを使ってるくらいなので、スタートアップだとしても、もっと体制が整ったところが多い気がします。
自分から攻めていくのも手
わたしがFacebookグループ経由で見つけた会社は、そもそも日本語スキルの求人は出していなくて、そのグループ上で、他のユーザー(全く関係ないアメリカ人の人)とマーケティング職について話していました。
そこで、この会社は何してるところなんだろうと調べて見て、興味があったので、自分からFacebookアカウントにメッセージを送って、そしたら「CVを送ってくれ」と返信があって、あれよあれよと面接ということになっていきました。
なので、LinkedInやFacebookグループでいい求人が見つからなかったとしても、自分からコンタクトを取るなどしてみるのもおすすめです。
もしかしたら日本人をとろうと考えていたところかもしれないし、やってみて損はないと思うので、最初から気になる会社があるのであればコンタクトを取ってみるのも手だと思います。
「新卒+特別なスキルなし+でも海外で就職したい」=無理じゃない。
最初にも書きましたが、新卒で海外就職したいと周りに相談しても、いい反応が返ってこないことがほとんどでした。
多くの人は、わたしのやりたいことを挫こうとしているわけではなくて、むしろ考えてくれた上でのアドバイスだったと思います。
特に、「海外は実践力を重視するから、まず日本で新卒就職して、スキルをつけてから海外に行きなよ」というアドバイスは、日本にいた頃も今も割と説得力があるなと思ったり….。
実際、やっぱり新人研修とかは日本ほど手厚くないんじゃないかなと日本の友達の話とかを聞いてると思います。(今の会社は新人研修2日半で終わった。でもそれで十分な気もした。)
新卒でエストニアの企業に就職したことが、長い人生でみて正解だったのかどうかはわかりません。なので、「新卒で海外就職しちゃいなよ!!!」と無理に進める気はないです。そんな責任背負いたくないし…。
でも、大学生の時のわたしみたいに、「どうしてもこの国で働きたいんじゃ!」と思ってて、「だけど周りからは止められるし、しかも実際何にもスキルもないし。。。」みたいな人がいたら、新卒で海外就職するのは無理じゃないってことを書きたかったです。
海外就職がゴールじゃなくて、就職してからも色々ありますが(最初のエストニアの会社は日本のブラック企業もびっくりのパワハラ系経営者だったし)、海外就職したいという気持ちを、「新卒だから…」だけで諦めることはないと思います。
今回は求人の見つけ方を書きましたが、いい求人があったら、そこからCVを出したり、面接をしたり….という段階が待ち構えています。
CVや面接に関しては、わたしも未だ正解がわからないので、今回のような記事を書けるかわかりませんが、気になる方は、「How to write a CV」とか「How to prepare for a job interview」とかで検索してみると良いと思います。
海外就活で使っていた・使っているサイト
・LinkedIn:https://www.linkedin.com
書いた通りです。
・Graduateland:https://graduateland.com/
これは、ヨーロッパの学生向けの求人サイト。卒業したばかりの学生や卒業前の学生向けだから、キャリアやスキルをそこまで必要としない仕事が多い。
・Jobbatical:https://jobbatical.com/
エストニア生まれの国際的な求人サイト。エンジニアの人やある程度キャリアがある人の中途就職におすすめです。
・Glassdoor:https://www.glassdoor.com/index.htm
Glassdoorは、求人を探すよりもむしろ会社の評判を探すときに使えます。わたしが最初に選んだエストニアの会社がパワハラ系だったと書きましたが、そういう可能性を低くするために、オファーをもらったりしたらGlassdoorで会社の評判を探すのをおすすめします。
今のエストニアの会社では、エストニアに来てよかったなと思えているので(少なくとも今は…)、他の人にも少しでも参考になれば嬉しいです。
少しでも海外就職したい(海外就職っていうか、この国で働きたいっていう)気持ちがある人に届けばいいなと思ってます。
Head aega👋🏼🦁
Comments
初めまして。
エストニアに興味があって検索したところ、こちらのサイトにたどり着きました。
しかし、私は新卒でもないですし、ましてや英語さえも喋れないので、畑違いな馬鹿野郎なんですが、今回の記事を読んで、新しい就活の方法を知り、とても勉強になりました。
海外で就職したい新卒の人たちには有益な情報だと思います。
ところで質問なんですが、ゆみこさんはいつ頃どのようにしてエストニア語を習得したのでしょうか?
それでは乱文、失礼しました。
ゆずりはさん、初めまして。
コメントありがとうございます(^^)
私は、エストニア語喋れません、また習ったこともありません。というのも、私が今働いている会社も、前働いていた会社も、会社での使用言語は基本的に英語です。生活面でも、首都のタリンに住んでいるのですが、エストニア語ができなくても生活はできます。特に若いエストニアの人はほぼ英語が話せます(私よりもずっとエストニアの人の方が英語上手い気がします)。
ちなみに、エストニアに移住した外国人に対して、初級者コースのみ無料で(おそらく政府から?)エストニア語の授業を受けることもできます。私はまだ受けたことないのですが。。。
何か気になることありましたら、またお気軽にコメントしてください(^^)
ゆみこさん、お返事ありがとうございます。
そうだったんですね!
他のサイトでエストニアに暮らすにはエストニア語が必須と見かけましたので、てっきり、エストニア語も習得されてるのかと思ってました。
また1つ勉強になりました。ありがとうございます。
新しい記事楽しみにしてます。
ウクライナでの生活も頑張ってください。
それでは〜。
今はもうエストニアにいます〜!
エストニアではタリンかタルトゥであれば、エストニア語なしで全然暮らせると思います。ただ、エストニア語できたにこしたことは無いはずですが。
ありがとうございます😊
はじめまして。日本人の視点で書かれたエストニアの記事はあまり見つからないのですごく助かりました。
ゆみこさんはすでにエストニアで働いているようですが、長期滞在用のビザは就職先を見つけることで比較的簡単に取得できたのでしょうか。 (私が調べたところ、1年以上のビザは簡単には取得できないようだったのですごく気になりました。。!)
今後エストニアで働くことも検討しているので、お時間のあるときに教えていただけると嬉しいです。
Tsuyoshiさん、コメントありがとうございます。
1年までのビザ(D-visa)か、1年以上の長期滞在用ビザ(Temporary Residence Permit)かは、勤める会社によるかと思います。
例えば、私は2017年の7月から9月まで他のエストニアのスタートアップに勤めていましたが、そこの会社では、D-visaでした。
今の会社は、Temporary Residence Permitです。エストニアで働いている他の日本人の人も、TRPが多い印象なので、そこまで取得は難しくないはずです。
ただ、TRPは、準備に時間がかかるので、大抵の場合、以下の手順をたどることが多いです。
・TRPの申請(だいたい2、3ヶ月かかります)→ノービザ期間内(日本国籍であれば3ヶ月)に、TRPが出る。
もしくは、
・D-visaの申請(だいたい1ヶ月未満で通る)→その後、TRPの申請。私は、ヨーロッパにノービザで滞在できる期間が0日だったので、こちらの方法で来ました。
しかし、注意点としては、TRPもD-visaも、就労に基づいたものであれば、就労が終われば(会社を辞めたりすれば)ビザも無効になります。なので、TRPであっても、D-visaであっても、正直そんなに変わらないかなという気も私はしています。
TRPだと、タリン市内の交通費が無料になったり、IDカードが発行されて電子署名ができるようになったりという利点はありますが😀
基本、就職先さえ決まれば、何とかなると思います!周りの日本の人で、就職先決まったけどビザで来れなかった人は知る限りではいません。前の会社では、インドからビザ申請したインド人の人が却下されたりしてましたが、そういう例はその人しか知りません。
上記すべてあくまで私個人の話なので、エストニア企業に対して就職活動した際などに、詳しく聞いてみることをおすすめします!少し大きめのエストニアのスタートアップであれば、Jobbaticalというエストニアの会社と組んで、外国人の採用を簡単にできるようにしているところが多いです。