外国人がエストニアで感じるカルチャーショックは?feat.カウンセラーへの愚痴

culture-shock-in-estonia エストニアとメンタルヘルス

こんばんは。

昨日は午後3時半に起きて、「もう最悪の1日だ」と思ってたのですが、意外と立て直せたので、わからないもんですね。ちなみに、今週は有給取っています。

日本にいる家族に話すと、「しょっちゅう休んでるね〜」と言われますが、エストニアの有給は年28日なので、そんなに多くないです。(そのうち、2週間は必ず連続して取らないといけない、その間に挟まれた土日も有給にカウントされるというルールあり。なので実質の有給は24日。)

昨日なんで午後3時半で寝るのやめたかというと、午後4時からInternational house of Estoniaが主催する「Adjusting to Estonia」というウェビナーがあったからです。(もし無かったら、さらにふて寝してたはず。)

エストニアに移住した外国人向けに、エストニアでありがちなカルチャーショック経験・どうそれに対応できるかなどを、自身もウルグアイからエストニアに移住した外国人であるカウンセラーが解説するというウェビナーでした。

何がびっくりって、偶然にもこのカウンセラー、わたしが会社のEAP(従業員支援プログラム)を利用して5回無料で会ってたあのカウンセラーだったんですよね。エストニアの狭さ……。

 

エストニアにありがちなカルチャーショック(※ラテン出身のカウンセラー視点より)

このカウンセラーは、南米ウルグアイ出身で、25年前にエストニアに移住したそうです。理由は、アメリカで出会ったエストニア人の恋人(今は夫)。

カウンセラー曰く、どの国に行ってもカルチャーショックというのはつきもので、それはこの4段階に分かれるらしいです。

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これ見たとき、「今自分はどこなんだろう?」と考えたんですが、ずっとFrustrationとAdjustingの間を行き来してる気もすれば、わたしは正直別にエストニアの文化にはあんまり問題も文句も無いので(じゃあなぜこのウェビナー参加した?)、もしかしたらすでにAcceptanceなのかも知れないという気もしました。

エストニア人の正直で基本的に内向的なところ(後述します)はわたしは好きだし、自分に合ってると思います。わたしは、文化云々じゃなく、エストニアの天気・気候の方が辛いです。

次に、カウンセラーがエストニアに特有なカルチャーショックについて話していました。これは、ウルグアイ出身で自称extrovert(外向的)な彼女の視点から、というのも念頭に置いておくといいかもです。

エストニアの個人主義vs南米・アジアの全体主義

カウンセラーは、「特に南米・アジアから来た外国人がショックを受けやすいのが、エストニア人の個人主義的志向」と言っていました。全体主義的な南米・アジアからエストニアに移住すると、「なんで協力してくれないの?なんで一緒にやらないの?」と思いがちだとか。

特に、エストニアの職場で、上司や同僚が周りにあまり相談せずに勝手に1人で進めてしまうことにびっくりする外国人も多いらしいです。

う〜ん……。これは、そこまでピンとこなかったかも?

1人で作業したいタイプの自分にとっては、下手に話し合ったりしない方が好きだし、あと、「エストニアでは〜」と言っても、わたしのチームはエストニア人2-3人しかいなくて、あとはみんなわたし同様外国人なので、あまり関係ないかなと思いました。

というか、エストニアで働いている外国人で、エストニア人が多数を占めるチーム・会社で働いている人の方が少なそう。

ただ、エストニアに限らず、西欧・北欧は個人主義強めかもしれないです(南欧とかは逆にもっと南米・アジアっぽい気がする)。それが、やりやすく感じるか寂しく感じるかはあなた次第…..。

職場ではなく、習い事の場とかでは個人主義感じる気がします。

わたし以外全員エストニア人のクラスに通っているのですが、クラス終わった後に友達を待ったりとかはあまりせず、自分が帰る準備ができたらそそくさと帰る人がほとんど。それは、最初ちょっとびっくりしました。だからと言って、仲が悪い訳でもないんですけどね。

基本無口、喋ったことが全て(非言語コミュニケーションが少ない)

silence

南米出身のカウンセラー曰く、彼女は「喋りながら考える」けど、エストニア人の多くは、「考えた後に喋る(喋る必要がないなら喋らない)」とか。

まあエストニアおよび北欧の人たちが無口なのはよく言われてることなので、そりゃそうだろう〜と思いながら聞いていたのですが、興味深かったのはエストニア人たちは喋らないだけじゃなく、非言語コミュニケーションも少ないという話。

例えば、このカウンセラーは人と話しているときに、その人の言ってることよりもその人の身振り手振り・表情などに注目すると言います。「I don’t belive what I hear, I believe what I see」と言っていました。

一方、エストニア人は、「What I say is what I mean」、つまり、言ってることが全て、それ以上でも以下でもない傾向があるそう。

逆に言うと、「何も言わずにエストニア人に自分の感情を汲み取ってもらおうというのはやめた方がいい」とのこと。

例えば、タリンの旧市街でいかにも困ってそうな外国人がいたら、このカウンセラーは「大丈夫ですか?」と話しかけるらしいですが、エストニア人で自ら話しかけに行く人はあまりいないとのこと。が、かといってエストニア人が冷たい、人助けしない人たちという訳ではなく、外国人が「困っています」と助けを求めたら懇切丁寧に教えてくれる人が多い、と。

 

この一連の話は、なんかわかる気がしました。

エストニアの人は、言ったことをそのまま受け取りがちというか、社交辞令があまりない気がします。

エストニア人の友達と知り合い(それぞれ全然別の環境で出会った人たち)が言ってたのは「外国人の友達に『We should catch up soon!』と言われたから、『いつどこで会う?』と聞いたら、その友達が『え…(まじで会うつもりなの…?)』という雰囲気になったことある。本当に会う気がないならそんなこと言わないでほしい」と。

この話、エストニアの人たちの正直さを象徴してる気がして、わたしは悲しいけどおもしろいなと思いました。

あと、エストニア人の同僚・友達と話していると、めちゃくちゃ沈黙が多いです。で、わたしが心配になって「え、つまんない?大丈夫?」と聞くと、きょとんとした顔で「全然楽しいよ。リラックスしてるだけだよ」って言われることが結構あって。

エストニアの人が黙ってるときは、きっと喋る必要がないから喋らないだけで、それが『帰りたい・つまらない』という意味ではないんじゃないのかなと学習し始めてきました。

多分帰りたかったら、普通に「帰る」って言ってるんじゃないか、と。

 

カウンセラーが言ってたことと少しずれますが、エストニア人の友達に言われたのは、「Speech is silver, silence is golden」(雄弁は銀、沈黙は金)です。

これは色んな国にあることわざですが(日本にもあるし)、エストニアではこの傾向が強いんじゃないかな〜と感じます。「沈黙が気まずい」っていう価値観があまり無さそう。

だらだらと書いてしまいましたが、エストニアでは婉曲的な言い回しや「言わないでもわかってくれる」というスタンスではなく、なるべくストレートに話すのがいいでしょう、ということでした。

異文化コミュニケーションの基本

めちゃくちゃ当たり前の話ですが、カウンセラー曰く、「異文化と接するときは、『this is just another way, not wrong way』と思うべき」とのことでした。

エストニアの文化が、どんなに自分が親しんできた文化と違うとしても、「これはこれでまた別のやり方なのね〜」と思うといいらしいです。

でも、ウェビナーを通して思ったのですが、日本からエストニアに来ても、そもそもそんなに文化の違い無いような…。日本の人も基本無口で、知らない人に話しかけたりしないし(言ってないことを汲み取ってくれ!という文化は違いますね)。

南米とか南欧とか、明るい国から来た人の方がギャップすごいのかも。ブラジルやスペインから来た同僚数人が、「エストニアの人は冷たい〜」って言ってたのを思い出しました。

ただもちろん、「エストニア人」と一括りに言っても、個人差は大きいし、カウンセラーも言っていたのですが、40、50代のエストニア人と、ソ連時代を生きていない10代の若者とではかなり違うはずです。

カウンセラーの話を聞いていて、腑に落ちる部分もあれば、「それは言い過ぎでは?」と思う部分もあったので、わたしのこのブログもそんな感じで読んでもらえれば

エストニア冬季うつ・コロナのダブルパンチ…正気を保つには?

winter-depression

ウェビナー後半は、エストニアの冬の過ごし方についての解説/アドバイスでした。

特に今はコロナもあるので、例年以上につらくなりやすいと。ほんとそう。

コロナかつ日照時間が少なくて鬱々としやすい今、正気を保つために以下のような対処法がおすすめらしいです。

  • 毎日の生活にメリハリを持たせる
  • 人工的な光を取り入れる
  • 11時〜14時の間に散歩する
  • 些細なことでも自分を褒める

今までオフィスに通ったりジムに行ったりしていたのが、ずっと家の中にいると1日の中にメリハリがなくなって、だらだらしてしまいがち。仕事がひと段落したら散歩に行くとか、朝起きたらヨガするとか「生活の中にある程度のstructureを持たせるといい」と言っていました。

あと、日照時間が少ないので、日が出ている時間帯に積極的に外に出てエンドルフィンを出すべし!というアドバイスも。すでに日が沈み終えた午後3時半に起きたわたしは、耳が痛かったです。

人工ライトを買うのも良いとか。これはイギリス人の上司も勧めてきたし、買おうかな……。

自分にプラスの言葉をかけるのも重要らしいです。「お皿洗ったね!偉い!」みたいな、些細なことでもいいとのこと。

おまけ:カウンセラーにわかってもらえないと、泣きたくなる

このウェビナーを受けて、改めて思ったんですが、このカウンセラーはやっぱり成功者すぎるし外向的すぎる。

カウンセラーは自分でも言っていたけど、基本的に楽観的だし、めちゃくちゃ外向的なので、わたしのじめじめ・くよくよした悩みに対して、それに解決方法は示せても、その気持ち自体はわからないだろうと。

カウンセリングって、必ずしも解決法が聞きたいんじゃなくて、自分の気持ちに寄り添ってもらいたくて行っている節もあるから、わたしにはこのカウンセラーはやっぱり合わないな〜とウェビナー中に改めて感じていました。

友達や知り合いがわたしの気持ちをわかってくれなくても別にいいんですが、カウンセリングでさえもわかってもらえないと、ダメージがでかい。

「わかってくれなくて泣きたくなった。therapistにわかってもらえないほど辛いことないよ」とメモ帳に書いていたくらい。

こんなこと書くとなんだか大ごとに聞こえるかもしれないですが、その時そう感じただけで、今はけろっとしてるので大丈夫です。

 

(これを、エストニア人風に、わたしの言ってること文字通り取って、「なんだ大丈夫なのね」と考えるか、南米・日本人風に(?)言葉の裏の意味を取って、「大丈夫って言ってるけど、大丈夫じゃないはず」と考えるのかはあなた次第……(2回目))

 

今日は12時前に起きて、12時半から14時まで外を散歩してたのですが、いつもより気分が上向きになった気がします。散々愚痴りましたが、カウンセラーのアドバイスのおかげですね。

 

皆さんも日を浴びていきましょう〜〜!人工的な光でも〜🌟

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