だから、エストニアが嫌い。【本当に電子政府?】

エストニアで生きてる日記

前の記事でエストニアを褒めてしまったので、今回は、一ヶ月住んで働いてみて、嫌だと思ってることを書きます。

日本では、エストニアのポジティブなイメージがかなり全面に押し出されているので、私がネガキャンしたところでエストニアは気にしないはず。

では、さっそく!

1. 別に”電子国家”を感じない。

まあこれは嫌いっていうよりも、日本で抱かれているイメージと差があるね〜みたいなことが言いたいだけです!

オンラインで行政処理ほぼできるってことだけど、日常生活では別に何も感じない。

エストニアで会社を立ち上げる人とかは感じるのかも知れないけど、普通に会社員している身としては何も感じない

同僚の弁護士の人が私のビザ申請をしてくれているんだけど、むしろめちゃくちゃ時間かかってる(これは、私の会社の問題もあるから、エストニアのせいだけにはできないけど)

在住権とはまた違う、ID的なものも、普通に役所に取りに行ったし。しかも、それも紙だったし

「pdfファイルで送ってくれないか」って言ったら、「紙をスキャンしろ」って答えが返ってきたし。

紙。

日本よりも、「電子〜!」って感じるのは、(電子〜!って何?)

  • カフェで必ずWifiとコンセントがあること。
  • どこでもカードが使えること。

でしょうか。でも、これって、エストニアだけじゃないよね。北・西ヨーロッパはみんなこんな感じだと思うけど。

エストニアに”電子み”を期待して来たら、がっくりしそうな気がする

もちろん会社設立したり、市民になって投票とかするようになったらまた違う話だと思いますが!

平社員で、市民ですらない私は何も感じられてない。トイレとかが自動でしゃべり出す日本の方が、わかりやすいハイテクっぽさはある気がする。

 

2. 生活水準が低い。

Statistics Estoniaによると、2018年3月時点のエストニア平均月収は、1295€。日本円で、16万5000円くらいです。

しかもさ、この平均月収って、新卒の平均月収じゃないんですよ、全エストニア人の平均月収ですよ。

だから若者はエンジニアとかじゃない限り、普通こんな貰ってない。

このグラフ見ると一目瞭然だけど、めちゃくちゃ給料上がってますね!

2005年は、516€だったらしいから、この13年で2倍以上上がっているんですね〜知らなかった。

でも、住んでる身からすると、まだ低い。

 

家賃は確かに安い。でも、言うほど安くない。

学生とシェアとかしたら、月240~350€で抑えられるけど、日本と同じように一人暮らししようとしたら、450€〜600€くらい行く。

 

あと、外食がめちゃくちゃ高く感じる。1回10€とか普通に行く。

基本エストニア人は自炊なんじゃないかと思う。(エストニア人のルームメイトと1ヶ月住んでて、彼が外食したのは0回だった……。)

でも、日本が外食安すぎるっていうのもあるのかもね……。

 

エストニアに来てから、スペイン人の子とか、オランダに住んでた子と知り合ったんですが、彼女たちも一様に「給料低い!」って言ってた。あと、「物価もそんなに安くない!」とも。

オランダに住んでた子は、最初ホテルとかで働こうとしていたらしいんですが、一ヶ月600€?とかで衝撃を受けて、IT企業に就職することにしたらしい。(彼女は、ロシア語、ドイツ語、スペイン語、英語が話せるから、IT企業のカスタマーサービス職にすぐに就けた)

IT企業のフルタイムのお給料も、オランダの大学で学生アルバイトしてたときとほぼ変わらないってさ。

 

う〜〜〜〜〜〜ん。だから、やっぱりエストニア人は生活水準が低いんだと思う。

贅沢する人が少ないから、このお給料とこの物価でなんとかやっていけてるんだろうなと。

まあそもそも、贅沢しようにもお金使う娯楽施設が全然ないんですが。カジノとアルコールくらい?(エストニアは、オリンピックカジノっていうギャンブル施設がなぜか幅をきかせている…)

H&Mとか、日本では安く感じてたけど、こっちだと高っ!となる。

でも、その代わり(?)、古着屋が充実してるのはありがたい。いつ行っても結構お客さんいるから、「やっぱりみんなお金無いのかな🤔」とか思っちゃう。

 

ちなみにちなみに、日本の平均月収は、2018年5月で約31万円だって〜〜〜!(Trading Economicsより)やばい、うらやましすぎて涙が出そう。

6月はボーナスがあるからか、54万円だって……。富豪か。まあ新卒じゃ無いってことはわかってるよ、わかってるけど、、、うらやまし〜〜〜〜〜。

そうだ、エストニアにはボーナス文化もほぼ無いです!!(残業代も無いしね。前記事参照

 

3. 娯楽=“ネイチャー”一択?

散々、「娯楽がない娯楽がない」言ってきましたが、娯楽はあるんです。

森に。

最大の娯楽施設

エストニア人が、週末になるとタリン(首都)から消える現象があります。

私の唯一のエストニア人の同僚も(なんかクールでミステリアスな都会っ子ぽい人)

「毎週じゃ無いけど、月に2,3回は必ず実家帰るでしょ」って当たり前のように言ってました。

私の元ルームメイトのエストニア人は、毎週必ず金曜の夕方から実家に帰ってました。

 

実家って言うよりも、実家にあるサマーハウス(別荘)にみんな帰っているという感じ。

「I’ll be out of town on the weekend」って、不動産屋さんすら言ってくるから。

 

じゃあそのサマーハウスで何してるの?って言うと、兄弟や恋人、その家族達とのんびりしてるらしい。それか、サマーハウスの庭のお手入れね。

それの何が面白いの?って東京砂漠育ちの私は思うんだけど、彼らにとってはそれが面白いらしい。

 

「なんでいっつもタリンから出てくの?」ってエストニア人に聞いたら、「だってタリンは退屈で何もすることが無いじゃん」って言われて、その通りだと思うんだけど、、、

森だって、することないだろ

と言いたい。

まあ、娯楽がこんなんだからお金もかからないんだろうね。

 

4. 家族第一主義すぎない?

ティーネージャーの子を除いて、同性の友達同士でめっちゃつるんでるみたいな光景をあまり見ない。

ほぼ夫婦の恋人同士(エストニアも事実婚がめちゃくちゃ多い)とか、子どものいる家族とか、家族単位で過ごしている人が多い。体感的に。

なんだろう、良いことなんだけど、家族がいなかったり家族のことが嫌いだったりする人にとっては生きづらい環境なんじゃないかな?と思う。

みんながみんな良い家族持ってるわけじゃないじゃん?と思ってしまう。

日本は家族の絆が希薄だよね〜」って日本をよく知るエストニア人に言われたけど、私はそういう日本の方が好きかもと思っている。

でも、これも、エストニアに限ったことでは無いかも知れない。フランスやアメリカもすごい「カップル文化」(カップルが基本行動を一緒にする、友達同士よりも)と聞いたし。

だから、これに関してはエストニアが嫌って言うよりも、日本の方が過ごしやすいなって話かもね。


 

今日、通勤トラム(路面電車)の中で、「エストニアのここが嫌だな〜」ってぼんやり考えてたことを書いてみたんですが、思った以上に長くなってしまった。(特に、生活水準の部分…そんなに不満があったのね)

でも、ちゃんと住み始めて1ヶ月でまだ慣れていないっていうことと、私が良いところよりも悪いところの方が見えてしまう性格()っていうことも考慮して頂ければ幸いです。

良いところばっかり押し出されているエストニアなので、こういう不満言ってる人もいるんだな〜くらいに読んでみて下さい。

 

あと、前の記事も日本以外からのアクセスがあって、読んでくれている方は何をしている人たちなのか本当に気になります!(と書いても、誰も前の記事にコメントしてくれなかったけど……)

前回の記事は、もちろん日本からが一番多いんだけど、スペインとかカナダとかタイとかからもアクセスあってびっくりします。

Youはどこから読んでるの?

また「コメントして下さい!」って言っても誰もしてくれなそうな気がしてますが、さようなら〜!

Comments

  1. FUMIO UJIIE says:

    初めまして。私は8月からエストニアに来ていて少し気になっている事があります。
    約3週間滞在しています。タリン→タルトゥ→タリン

    トラムやバスを使うと、ほとんどが女性なんですよね。たまに男性運転手も見掛けますが約80%の確率で女性です。公共交通機関の運転手は女性の仕事になってるんですかね?人口も女性が多いのは調べて分かりましたが、余りにも人口比率に偏りがある様見えます。ただの文化の違いですかね?
    私も以前電車の運転士をしていただけに気になっただけですが、エンジニアやプログラマーが多いからかな?とも思っています。

    これからもブログ楽しみにしています。

    • Yumiko Kijima says:

      Ujiieさん、コメントありがとうございます!このウェブサイト、初のコメントです…!🔥🕺🏻

      確かに、おっしゃるとおり、女性の運転士さんが多いですね。というか、「おばあちゃん」の運転士さんが多いなと私は思います。

      トラムやバスは公的な仕事なので、給料が相当低いのかと推測します。なので、若者や男性は集まらないのかもしれません。
      もしくは、リタイアした後のおばあさん達が担っているのかもしれません。

      超個人的な嗜好ですが、無愛想なおばあさんが、トラムを仕切っているあの様子が私は好きです。

      電車の運転士をされていたのですね!それは確かに気になりますね。日本では女性の運転士さんは逆にすごく少ないですもんね。

      ありがとうございます!これからもたまに見て下さったら嬉しいです。

  2. Mao says:

    初めまして。エストニアはitがすごいと近年日本でも話題にもなっていますが、エストニアでの新卒エンジニアの給料はいくらくらいなのでしょうか?

    • Yumiko says:

      Maoさん、はじめまして。コメントありがとうございます。新卒という制度がエストニアにはないのですが、Junior engineerという肩書きの友達は、その会社が初めてで、月2000ユーロ(約25万円)もらっています。(なお、ボーナスなどはありません。)このお給料だったらエストニアではなかなか良い暮らしができるんではないかと。。。営業などよりも、エンジニアの方がお給料が良い傾向にあります。こんなサイトも参考になると思います。https://www.payscale.com/research/EE/Location=Tallinn/Salary

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