こんにちは、ゆみこです。
先日3月8日は、International Women’s Dayでしたね。(そして3月9日は我らがBTSユンギさんの誕生日でしたね)
エストニアの話題に戻ると、そのさらに先日3月3日、エストニアで議会選がありました。オンライン投票率の高さ(投票のうち、44%だそう)も話題になりましたが、せっかく国際女性デーだったので話したいのは、💐新女性首相誕生🇪🇪(ほぼ確定※)の話です。
※アップデート:2019年3月19日現在、連立の仕方によっては、改革党が選挙で勝ったものの、現与党の中央党がEKRE、そしてIsamaaと連立することになれば、その3党の連立政権となり、改革党の党首で次期首相と目されていたKallasさんは首相とならないそうです。つまり、その場合は、女性首相誕生とはならず、現首相で中央党党首のRatasさんのままということになります。
エストニア初の女性首相誕生…?&史上最多の女性議員当選
エストニアの大統領が女性なのは有名かもしれません。ウクライナのLIFT99やiHUB Kyivを自ら訪問するなど、活動的な若い大統領です。(張り合うのもおかしいけど、いつも先を越されている…)
一方、エストニアには首相もいます。現首相は、与党の中央党の党首であるJüri Ratas氏です。
が、今回の選挙結果によって、与党も首相も変わりそうです。Kaja Kallas氏が党首を務める改革党が第1党に躍り出たからです。
そんな訳で、エストニアで初の女性首相が誕生する可能性が高い状況です。大統領も首相も女性の国ってちょっと珍しいのでは?と思います。
さらに、今回の選挙では、女性議員の当選数が史上最多だったらしいです。女性の年と言ってもいいような活躍ぶり。
ただ、女性政治家の道はエストニアでも楽ではなさそうで。。。
「男らしく振る舞ったほうがいい」というアドバイス
こんな助言を多くの人たちから受けたというのが、他でもないKallassさんです。
選挙期間中、以下のようなことが書かれた手紙を多く受け取ったといいます。
「パンツスーツを着るように」
「ドレスを着るのは、やめた方がいい」
「髪を切って、短髪にしたらどうか」
「もっとアグレッシブになるべき」
しかも、こうした“アドバイス”は、悪意があるようではなく、むしろ純粋にそうした方がいいと思ってのものが多いようだったと彼女はいいます。なおさら「うーん……」って感じ。
「長い間ずっと、こうした役職は男性のものだというイメージが存在してきました。そのため、こうした役職に就くのなら、男性的なイメージに合わせないといけないという感覚が無意識的にあるのでしょう。
でも、私はマスキュランな女性ではないです。私はフェミニンな女性です。私が政党を率いる役職にいるからといって、私が自分の性質を男性的に変える必要はありません。」
選挙の写真からもわかるように、彼女は髪も切ってない。格好も別に、男性的でもない。
でも、彼女の得票数は、1人の候補者として歴代最多の20,072票。
格好を変えなくても、男性的に振舞わなくても、政治家として活躍できるってことを証明してるようにも思えてちょっとかっこいい。
「女性も選挙で選ばれている、このことはさらに女性が政治家を目指すことを促すはずでしょう。これ(女性が政治家になること)は、本当は、いたって普通のことです」
「エストニア初の女性首相」という、“快挙”も、Kallasさんはあまり強調するのを好んでいないらしい。
確かに、女性が政治家になること・首相になることを大げさに騒ぎ立ててたら、ますますそれが異例なことのように受け取られるもんね。
でも、同時に、エストニアはそこまで男女平等の国でもない(男女賃金格差は欧州ワースト1位)ってことを考えると、わたし個人的には、快挙として祝ってもいい気がするのだけど。。。
男性が務めるのが当たり前とされていた役職に、女性が就くには、その女性まで男性化しなきゃいけないという考え方は、日本にもある気がします。
特に、最近話題になった(というかよく批判されていた)Domaniの「働く女は、結局中身、オスである」という広告も、『よく働く人=男性』というイメージゆえのものかと。ただ炎上したってことは、それだけそうしたイメージを問題と考える人がいたってことだから、そういうイメージは古いものになってきてるのかな。
その頃、日本は。
エストニア、女性大統領と女性首相か〜!ってちょっとはしゃいでた時に、ちょうど回ってきたのが、このツイート。
女性議員、日本は165位 G20最低、政治参加進まず https://t.co/ekaZzUX2wM
— 47NEWS (@47news) March 5, 2019
まあエストニアもそんなに上位じゃないけどね。(56位)
データはここで見れます>http://archive.ipu.org/wmn-e/classif.htm
女性だったら誰でも良いとは思わないけど、男性ばっかりってのは普通に良くないんじゃないかなと思う。
あと、おじいさんが多いのも、どうかと思う。経験からくる知識とかも必要だと思うけど、未来のこと考える時に、そこまで生きないであろう人たちがやってるの変。
エストニアも完璧ではないとはいえ、比較的若い人や女性が政治の中心にいるのはうらやましいなと思う。
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まあこんな風に書いてて、何が変わるんだって言われたら、何も変わらないかもしれないです。
日本で家族と住んでた時に、よく父親がテレビで流れるニュースに向かって、「ほんとおかしいだろ」とか文句たれてて、その度に私と母は「こんな小家でブツブツ言ってても何も変わらないから〜」とからかってたんですが、私も同じことしてるのかも。
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“Happy Women’s Day!”
って、会社のslackでたくさん流れてきた。3月8日。
エストニアを去った元同僚からも、Happy 8 of March!ってわざわざメッセージ来てて、嬉しかった。
でも、言って終わり感もあった。特に、会社のslackはそう感じた。
「エストニア、まだまだ賃金格差とかあるのに、そういう話はせずに、祝うだけか〜」となんとなく思った。
東京やウクライナのキエフでは、Women’s marchもあったらしいけど、エストニアではなかった。女性の首相、女性の大統領がいるからって、「エストニアには男女平等の問題ない」みたいな雰囲気になったら嫌だなと思った。賃金格差の問題に関しては、すでにそういう意見も多いらしいし。
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とりとめなく書いてしまいましたが、おじいさんたちがいまだに政治を掌握している日本と比べたら、40代の若い女性も政治の中心にいるエストニアはまだ希望があるのかなと思ったり。
最近、あの判決の件やKPOPのあの件など疲弊することが多いけど、疲弊しつつも世の中捨てたもんじゃないと思ってやっていきます。(説明すると長いから、リンクだけ貼っときます)
Nägemist👋🏼